Googleのアクセス解析ツールの最新版GA4は標準でAMP化されたWebページをサポートしていません。
非公式な方法でAMPを計測したときのGA4の数値はUAと比べどのくらい開きがあるのかテストしてみることにしました。
GA4対応についてはこちら
※GA4でAMPページのデータを取ってみましたがセッション数が安定しないため当サイトでは計測開始から約1か月半後にAMPを解除することにしました。
GA4設定直後からの計測値を調べる
次の数値はGA4の非公式なAMP用計測タグを投稿ページに追加してみて従来のUA(ユニバーサルアナリティクス)との数値の差がどのくらいあるのかチェックしてみたものです。
表にある数値はUAでの日ごとのアクセス数(トップページあるグラフの数値)に対してGA4で計測されたアクセス数がどのくらいの割合なのか%で表したものです。
経過日数 | サイトA | サイトB | サイトC | 平均 |
---|---|---|---|---|
1 | 100 | 68 | 71 | 80 |
2 | 80 | 58 | 67 | 68 |
3 | 97 | 61 | 69 | 76 |
4 | 67 | 56 | 63 | 62 |
5 | 64 | 49 | 64 | 59 |
6 | 89 | 63 | 67 | 73 |
7 | 91 | 56 | 78 | 75 |
8 | 79 | 66 | 65 | 70 |
9 | 89 | 55 | 75 | 73 |
10 | 89 | 63 | 67 | 73 |
– | – | – | – | – |
14 | 90 | 64 | 65 | 73 |
– | – | – | – | – |
20 | 85 | 57 | 69 | 70 |
– | – | – | – | – |
30 | 89 | 59 | 80 | 76 |
※約1カ月経過してもUAの計測値とはまだ開きがあります。
サイトAは当サイトで、他のサイトB、Cは趣味系のブログサイトです。
サイトAの1日目が100%になっているのは、もともとモバイルからのアクセスが少ないことやブラウザへURLを直接打ち込んでテストを繰り返したことなどが影響しているようです。
数値の確認は翌日朝に行っていましたが、サイトCの7日目が一時UAに対して7%と極端に落ち込んで表示され、その後夕方になり正常な値に増加していました。
UAにも、たまにあったことですが様子を見たいと思います。
また、これらサイトの他に全くデータを取得できないケースがあり該当する日に若干の設定変更をした影響かと思われます。
1ヶ月経過してもAMPページが正常に計測できない
その後、約1ヶ月経過した時点でもUAとの差がありすぎるので正常に動作していないと判断。
具体的には検索結果で表示されるCDNからのAMPキャッシュへアクセスしたページでは、ほとんどのケースでセッションとしてカウントできていません。
一部検索需要の少ないページはCDNへキャッシュされないのかモバイル検索でもWebサーバーへ直接アクセスすることになるようで、その場合にはAMPページも正常に計測されている模様です。
こうした状況から推測されるのは、CDNから閲覧されたAMPページではサーバーのjsonファイルが読み込めていないのではということです。
もともと信頼性を高めるために自分のドメイン配下に置いているつもりでしたが、そうした事情なら、そもそも別ドメインのCDN(google.com/amp/s/
)からのアクセスでは信頼性は下がるとも考えられます。
さらに、同じ方法で測定できているという他のサイトの記事では、こうしたCDNでは未計測の症状について言及されていないというのが気になります。
いずれにせよ、非公式な方法での運用ですのでサーバーの仕様などにも依存する可能性も否定できず計測できない部分の原因の追及は難しいようです。
CocoonテーマAMP計測で気づいたこと
当サイトでAMPページのGA4計測を開始してから約1週間後にWordPressテーマのCocoon(コクーン)がアップデートによりAMPでのGA4情報取得ができるようになりました。
当記事に取り上げているサイトCもCocoonを使っていて導入時の子テーマによる対応から2.5.7バージョンへのアップデートにより元テーマによる対応ができています。
このCocoonでのGA4計測を当初子テーマで開始して気づいたのが、Cocoon設定の高速化の項目中の縮小化にある「HTMLを縮小化する」などにチェックを入れているとAMPページ分が計測できないことがある点です。(URL直打ちでも計測できない)
主に「JavaScriptを縮小化する」が最も怪しいところと考えられます。またプラグインとの相性もあるかもしれないので明確に断言できない部分でもありますが、AMPページの計測を安定させるために一時的に縮小化のチェックを外してみるのも一つの手段かと思われます。
この縮小化がデータ取得の妨げになっているなら、Cocoonに限らずキャッシュ系プラグインの最適化なども同じ作用を及ぼしていないか計測もれの原因を探す際にはチェックすべきポイントになるかもしれません。
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