移転先サーバーを選ぶときのポイント

サーバー選びのポイント

レンタルサーバーを移転する際に公開しているコンテンツによって様々な設定変更が付きまといます。

果たして移転後に技術的な問題解決は可能なのか、そんなサーバーの引っ越し先サーバーの選定における注意点をまとめてみました。

サーバーの種類

サーバーの変更を計画する際に、移転先のサーバーの種類(内部構成)が全く同じであればデータの移し替えだけで、その後に難しい設定をする心配は少ないことでしょう

移転先のサーバーがどんなOSを使用しているか、動作しているアプリケーションが現在使用中のサーバーで動いているものと互換性があるかなどが問題になってきます。

これら引っ越し前後のサーバーの違いについて、出来るだけ事前に調べておきたいものです。

WindowsかLinuxか

サーバーを比較するに当たって、大きなくくりでOSに違いがないかをまずチェックしておいた方がよいでしょう。

大手のレンタルサーバーとして使用されているサーバーは、Linux系かWindows系かの二つに分けることができます。

このOSの選定については、引っ越し先もできるだけ同じOSが選べれば移行時に戸惑うことが少なくなりそうです。

どちらでも、ユーザー側の操作性に大きな違いはないと思われますが、実際にハードウェアへサーバーOSのインストールを経験すれば、UNIX系OSとWindowsサーバーでは全く別物であることが分かります。不具合が生じた場合によりサーバー関しての専門的知識が必要になってくることも心得ておいた方がよいでしょう。

ApacheかNginxか

最近のサーバーではWebサーバーにNginxを採用しているサーバーが増えてきています。

移行先の候補が同じApacheを採用していれば移行の難易度は下がりますが、今後の流れによっては、Nginxへの乗り換えを避けられないことも考えられます。

WebサーバーをApacheからNginxに移行する場合、Apacheで使用していた.htaccessがそのまま使えなくなることも想定されるでしょう。

最近では、移行先がNginxでも.htaccessがそのまま使えるという便利なサーバーがあるので、そういったサーバーを候補に考えると楽にサーバーを変更できそうです。

コントロールパネルの操作性

ユーザーエクスペリエンスという言葉が端末側の操作に関し用いられるようになって久しいですが、サーバーの操作についてもインターフェイスは重視されるようになってきています。

呼び名は各社様々ですが、サーバーの基本操作を実行する画面、「さくら」などでいうところのコントロールパネルの操作性や自分の設定したい部分が何処までマウス操作で実行できるかというのはサーバー運用が長くなればなるほど重要なようです。

コンテンツの充実に集中したいのに、ことあるごとにコマンド操作が必要なサーバーではユーザーの負担が増すことに繋がります。

特に、ドメインの管理やネームサーバー、SQLサーバーの設定方法などは事前に情報を収集しておいた方がよいでしょう。

フォームメールは動作するか

WordPressなどコンテンツが正常に動作するかは、サーバー移転に関して重要な課題ですが、CMSの動作にばかり気を使いつい忘れてしまいがちなのがフォームメールが正しく機能するかということです。

移転後にページは今までよりスムーズに表示されたけれど、ユーザーからの問い合わせ手段が上手く機能していないとあってはサイト全体の信用度が下がってしまうことになりかねません。

この点についても、今まで使用していたプロフラム(CGIやparlなど)が正常に動作するか、あるいはサーバー会社が独自に提供しているフォームメールに乗り換えできないか、メールシステムそのものをWordPressのプラグインに頼るように変更するかといった下調べや事前の対応が必須になります。

お試し期間で何処まで使える?

大手のサーバー会社では、実際にサーバー契約を申し込む前に数日間、期間を限定してサーバーを試用させてもらえるお試し期間(試用期間)なるものが存在します。

この試用期間の間にサーバーの全ての機能が使えるとは限りません。私が実際に「さくら」から「エックスサーバー」へ引っ越したときには利用料の支払いが済むまでメール機能が使えませんでした。

こうしたことからも、サイトの問い合わせシステムには技術的な問題が解決できるまで、一時的な仮のシステムを用意するなど柔軟な対応が出来るよう対策を心得ておいた方が良さそうです。

他には、お試し期間であっても、DNSの設定変更やSSLの設定までこなせてしまえるサーバー会社もあるので、これら全部が自分のスキルで対処可能だと分かってから料金を支払うことができれば理想的でしょう。

どうせ契約するなら12ヶ月のプランで安価に済ませたいという考えもあります。ゆえに申し込み契約は慎重に行いたいところ、移転候補のサーバーがどこまで試用可能かについてもザックリ調べておくと安心です。

サーバースペック

サーバーの移転にあたっては、サーバーの性能(スペック)はあまり問題にならないというより、そもそもスペックが気になるので他社へ移転したいといったところから、すんなり移行可能かについて戸惑いが生じると言えるでしょう。

逆に利用料がお得なサーバーに乗り換えたいと言った場合も、移転事態が目的になるので、それらに伴う対策が付随することになります。

移転元、移転先の仕様についてしっかり準備を整え不安を取り除きたいところです。

サーバー移転にあたって

このように、サーバーを移転する際には新旧のサーバーの仕様などを細かく照らし合わせ、無理のない移転が可能か場合によっては自分のスキルに見合った作業内容かを予め判断しておく必要があります。

具体的には、検討しているサーバーのOSは何か、Webサーバーの変更を伴うか、既存のフォームメールに変更は必要ないか、コントロールパネル(サーバー設定画面)の操作性はどうか、お試し期間での制限はあるか、他にも移行元のサーバーで利用しているシステムを上手く引き継ぐことができるかについて個別具体的に調べておくことも重要です。

たとえ趣味の範囲のサーバー管理であっても、移転の際には簡単な手順書などを作成するなどの対策をとることで気持ち的にも楽にこなすことができるでしょう。

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