別なブログサイトのコンテンツを全てWordPressへ引っ越しました。
はてなブログからWordPressに移行した一番の理由は、近年になってワードプレスの操作性が向上していて非常に使い勝手がよいところにあります。
WordPressはシステムの管理も自分でしなければならないため専門知識は必要ですが、あらゆる面で痒いところに手が届く処理が可能である点が魅力です。
両システムの比較
ワードプレスと「はてなブログ」を比較するにあたって、自分の場合独自ドメインを取得してWebコンテンツの作成を始めたときに、はてなブログとほぼ同時期にワードプレスも始めていました。
その時はサイトへのアクセス数も微々たるもので、ソーシャル的な要素からの流入を期待して、はてなブログも平行して運用しようと思い立ったのが始まりです。
今回の記事はワードプレス、はてなブログの両方を同時に使ってきて、結果的に「はてなブログ」からワードプレスへ移ったことについて書いています。
ワードプレスの良いところ
正直、ワードプレスには今のところ不満というのが殆どありません。
気になる点を一つあげるなら、新機能のグーテンベルクにはどうも馴染めないといったところでしょうか。
今のところクラシックエディタの利用が可能なので問題はありませんが。
それより、ここ最近はスマホアプリからの編集画面へのアクセスや、同じくスマホのブラウザからメディアファイルをアップロードする際の使い勝手が「はてな」より優れているように感じていました。
特に画像のアップロードについては、はてなフォトライフと比べると使っていて気持ちよく思えるほどです。
ワードプレスの良い点をあげるなら、このスマホでの画像の扱いくらいで、ほかは特にここが気に入ったと感じる部分は少なく全体的(PC、スマホの両環境で)に自分に合ったストレスの少ない自然な運用が可能だったというくらいです。
それと自分の環境(Android)のChromeブラウザで、はてなブログの編集画面にアクセスしたときに別ファイルで作成した下書きからコピペが上手くいかない症状が頻発していました。
そんなことから、平行して運用している「はてなブログ」にはワードプレスに及ばない部分ばかりが目出ってしまったということになります。
はてなブログの不満だったところ
続いて、はてなブログを使っていて不満に感じた部分です。
404エラーを出してくれない
はてなブログで投稿した記事のURLは、初期設定で投稿日時を元にした数字の列で作成されます。
そのまま運用している方も少なくありませんが、このURLを後から任意の文字に書き換えたあとでも、最初に作成したURLから空のページにアクセスできてしまいます。
404エラー用のページにリダイレクトされるでもなく、検索で訪れたユーザーに対して初期のURLで空のコンテンツを表示します。
そして、新しいURLの301リダイレクトの機能は「はてなブログ」にはありません。
このことは、検索エンジンがページのURLが変更されたと認識するまで時間がかかりすぎてしまうことを意味します。
カテゴリーが細かく指定できない
投稿する記事を同時に二つのカテゴリーに登録したいといった場合、はてなブログでは同じ投稿であっても、それぞれのカテゴリーに対して一つの記事をして登録することになり、全く同じ記事なのにURLを二つ作成してしまう仕様になっています。
これには重複コンテンツにならないのかとうう不安要素がありました。
それから、親カテゴリーの下に子カテゴリーが作れないのもワードプレスとの違いとして上げられる部分です。
AMPがいつまでもベータ版
投稿ページをAMP対応させることについては、はてなブログProならボタン一発で簡単に設定でき、この点はYouTubeなどのインラインフレームを使った埋め込みのAMP対応もWordPressより難易度は低いと思いました。
しかし、ワードプレスの各テーマやプラグインがAMPを導入しやすく改善を進めていく中で、はてなブログProのAMPはいつまでもベータ版で利用は自己責任のままです。
トップページの設定に自由度がない
所詮ブログサイトなので致し方ないとは思いますが、トップページには固定ページを1ページだけにしておきたい場合、はてなブログでは設定できません。
更新が度々滞りがちなとき、更新されない新着記事のみを延々とトップに表示しておかなければならないことになります。
ときに、つまらないことを書いてしまったかなと自己評価が高くない投稿でも新しい記事で埋めない限り延々とトップに表示することになります。
Webサイトの更新は、書きたいことを書きたいときにという方針などへは適しません。
はてなブログでは、固定ページをトップに表示させる機能がありますが、その固定ページの下にはどうしても新着を表示させる必要があります。
しかも新着だけ抜粋表示にしようとしても上に置いた固定ページも抜粋の表示になる仕組みでした。
301リダイレクトが使えない
これも先に書いたことと同じですが、URLに指定した文字列の間違いにあとあと気づいた場合、または運用しているブログのジャンルに敵さないから該当記事のみ別サイトへ移転させたいときなどに301リダイレクトができません。
とくにURLに指定した文字のスペルをミスってしまったときは、どうすることもできません。
どうしてもというときは検索順位が戻るのに時間がかかることを覚悟の上書き換えることになりますが、該当する記事に他サイトから被リンクを頂戴できたときなどは割り切って放置するしかないでしょう。
まとめて操作できない
たとえば目次を表示するための操作は、「はてなブログ」では記事ごとに設定する必要がありました。
ワードプレスでは、テーマやプラグインの設定から全ての投稿へ自動で目次の挿入が可能で、もちろん個別に指定することも可能です。
リダイレクトについても、当サイトではワードプレスにしてからURLの/entry/の部分を全てのページで/entry/を省いた形式へリダイレクトさせています。
こうした処理が、一括でできる柔軟さというのはサイト構成をシンプルに保つ上で有り難いものです。
結局善し悪しは使うブロガーによる
不満点ばかり散々連ねてしまいましたが勿論異論はあることでしょう。
ここに挙げたのはどれも「はてなブログ」に技術的に不足している部分ですが、これらは毎日ガンガン文章を投稿したいハードなユーザーにはほとんど問題のないものです。
主に、エッセイを載せたい、定期に更新する予定で小説を書いている、旅ブログなど特定のジャンルの日記を続けているなど、ブログに専門性を持たせたりアクセス向上のためにコンテンツを濃縮させる必要のない生粋のブロガーにとっては、もともと充分な仕様なのです。
Webにコンテンツをアップするということは、それなりの数の人にページにアクセスして欲しい、記事を読んで欲しいという考えはあるでしょう。
問題は、その目的を満たすのに向いているシステムかどうかということです。
ワードプレスがWeb界隈への浸透を遂げた
ここまで書いたことは「はてな」に限らず大手のブログポータルへ共通する部分です。
それより、ここ数年の間にワードプレスのCMSとしての地位は確立されつつあります。
一般に使われるブログシステムというより、今やコーポレートサイトでもワードプレスが使われているのも珍しくありません。
HTMLの知識なしでも、固定ページのみの構成で企業のホームページを作り上げることが割と簡単にできてしまします。
勿論、作成したサイトに閲覧者を呼び込めるかは腕次第ですが、同じシステムを個人でも利用できてしまうのは魅力的です。
決断に至ったキッカケ
はてなブログからの移行を最終的に決断したキッカケは、単純にPRO版の更新の支払いが差し迫ってきたからでした。
はてなブログのプロを続けて1年更新させる費用と、レンタルサーバーを新規に申し込む費用にそれほど差はありません。
WordPressの操作性が向上したと感じる今、特定のブログサービスに拘る理由はないと判断しました。
独自ドメイン取得したての当初に、アクセス数向上にブログシステムが役だったのは事実です。
それでも、これ以上ブログポータルの効果へ依存し続けることは、後の移行時に作業量の膨大化を招くことになります。
はてなのSEO効果がどれだけのものか分かりませんが、大手の技術に依存し続ける期間が長ければ、それだけシステムに縛られ続けることになります。
私の場合も、アクセス数が中途半端な今こそがWordPressへの移転効果を判断するのに適している時と判断しました。
そして、データ移行(半端なく骨が折れました)を済ませた今、AMP対応やリダイレクトの設定など痒い部分に全て手が届く状態にあります。
あとはアクセス数をそこそこに維持できれば満足といったところです。
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