WordPressのテーマを選ぶとき、それが無料で使えるか有料であるかは一つの判断基準となることでしょう。
SEO重視で選ぶなら有料を選んでおけば間違いないですが、身銭を投じる覚悟から、どれにすれば良いのか迷いが生じてしまいます。
無料テーマは有り難い存在
皆から評価の高い優れた無料テーマがあるなら、ぜひそれを使いたいとは誰もが思うことでしょう。特に拘りがあるのでなければ尚更です。
逆に、「これは気に入った!自分でも是非使ってみたい」と思うような有料テーマがあるのなら自然にそちらを採用することになることでしょう。
自分でサーバーを借りてWordPressでWebページを作成しようという方だと、どの有料テーマが自分の好みに合っているかや評判はどうかといったことに時間を割きたくないということもあります。
有料テーマもどれも一長一短ありで甲乙つけがたいもの。
であれば無料テーマの中で評価の高いものを使っておけば問題はありません。
今のところ該当するのはCocoon(コクーン)あたりでしょうか。
私も、ぜひ採用してみたいと思うテーマの一つです。
無料テーマを使うデメリット
無料で完成度の高いものへ皆が飛びつくのは自然な流れです。
その結果、一番評価の高いテーマがWeb上に溢れてしまうと、なんとなく自分のサイトが何も抜きんでるモノがないように見えて不安になってしまいます。
そして、無料で使っているのに恐れ多くてカスタマイズしにくい。というのもあります。
とくに制限を設けていないテーマがほとんどのようですが、無料で提供しているテーマを下手にいじってしまうのは申し訳ないように感じますし、作者としても感じの良いものではないでしょう。
調子に乗ってカスタマイズしまくっていたら、利用規約に抵触していたなんてこともあり得ます。
また、カスタマイズを施していくうちにも自分の知識ではどうしても手が届きにくい部分に関して、無料で使わせていることに負い目を感じて意見を申し上げにくいというのもあります。
何より下手にカスタマイズしたところで既出のデザインには追いつけません。
デフォルトの公式テーマはどうか
ワードプレスのインストール後に標準でインストールされている公式テーマは時代に先立ったデザインを取り入れている完成度の高いテーマです。もちろんタダで使えます。
ただ実際に公式テーマと使ってみると以下のことに気づきます。
- ページ全体のデザインが日本人のセンスに合わない
- 使っていくうちにカスタマイズしたくなる
- スタイルシート(cssファイル)が大きすぎる
このうち特に見出しの配置や装飾は、従来のthemeに見慣れているとモダンすぎるのか馴染めなく管理者としてはもちろんユーザー(閲覧者)目線でもピントこないのがここ数年の公式テーマへの感想です。
有料テーマと違いカスタマイズしたい部分が多く直ぐには運用できません。
グローバル向けのデザイン
当然ですが、WordPressの公式テーマは日本語サイトに向けてだけにリリースされるものではなく、グローバルなサイトデザインになっています。
よって、他国語で書かれたWebサイトに適用した場合と日本語サイトで使用した場合ではイメージが異なることでしょう。
正直に言ってしまうと、パーツごとの配置が開きすぎていて特にモバイルでの閲覧性が良くありません。
これで張り付ける画像が素人の撮る平凡な写真だと、ページを公開するにも戸惑いを感じることになります。
足りない機能が目立つ
これまで何度か公式テーマに触れてみて気づいたのが、最近では無料テーマでも当たり前にある投稿記事に対しての更新日が公式テーマにはありません。
更新日の表示がないと、記事を投稿したまま放置しているようにとられてしまわないか不安になります。
これも見出しや他の構成パーツと合わせ急いでカスタマイズしてしまいたい部分です。
それから、細かい部分で言うとメタ・ディスクリプションなどの挿入機能がないため、この辺も有名なプラグインに頼らざるを得ません。
style.cssのサイズが大きい
公式テーマを使っていて、つい乗り換えたくなる理由の一つにスタイルシートのサイズが大きすぎるというのがあります。
ここ近年リリースされたTwentySixteenあたりから見てもstyle.cssのファイルサイズは大きめで、じっくり目を通そうとして紙ベースに印刷したら軽く数十ページになっていました。
どの公式テーマも各ウィジットごとに細かくclass指定されていたり、フォントサイズが小数点付きで書かれていたりと正直ここまで必要だろうかという具合に精密に記述されています。
この記述を簡略化するにせよ、バージョンアップが入ることを考えると手を加えるのは子テーマを使ってということになりますが、それをブラウザで表示する際には親テーマの膨大なスタイルシートを読み込んだ後に、さらに自分でカスタムした子テーマが読み込まれることになるので表示速度が気になることにもなります。
以上の理由から、WordPressの公式デフォルトテーマはどちらかと言えば玄人向けであるかと思われます。
有料テーマで得られるもの
無料のものだと痒いところに手が届かないときに文句が言えないどころか、それ以前に使い勝手の良さに作者への感謝に縛られてしまうような負い目すら感じます。
公式の無料テーマだと玄人向けすぎて自分好みのカスタマイズに大量の時間を費やすことになり肝心のコンテンツ作成に注力できません。
そこで、有料テーマはとなると導入しての感想はそれぞれ異なるでしょうが、対価を支払っている分、扱い易さカスタマイズのしやすさは優れているのではないでしょうか。
実際にレビューを見ても、人気の有料テーマはサポートが良く、カスタマイズ情報も多いとのことです。
そもそも、無駄がなくカスタマイズが不要な(いわゆる文句の付け所のない)テーマも多くの人にとって魅力的なテーマと言えるかもしれません。
個人の主観にもよりますが、余分な機能を省くよりも元がシンプルテーマに必要な機能を追加していくほうが、よりスマートにWebサイトを運用できる感じがします。
昨今の、コンテンツSEOという用語からもページの中身を充実させるため、ページ閲覧者へ伝えるメッセージを整えることに注力するには完成度の高いCMSを基盤とする必要があります。
そのために自分にあったWordPressテーマを見つけだすことも重要なことでしょう。
有料テーマは、自分がサイトデザインを修正する時間を抑えるための手段として費用を支出するものと考えて良いと思います。
そのために、自分が候補にあげるテーマを絞ってそれが採用されているWebページを参考に時間をかけて見極めながら選定する必要があります。
- 有料テーマは遠慮なく使える
- 気に入ったテーマならすぐ導入できる
- 有料テーマはコンテンツの作成に注力できる
有料テーマは、ポケットマネーからの支出を考えるとどれも高価なものです。無料テーマを修正する時間は惜しんでも、有料テーマを選ぶ時間は惜しまず確保したいものです。
ワードプレスのテーマにお金を払うのが勿体ないというのなら、とことん無料を使い込んでみるのも手です。
(深入りすればするほどテーマの切り替え時に課題が生じることもあるので注意が必要)
公式や無料のテーマを使い込んでいるうちに有料が気になってくれば、その頃には有料テーマを見定める目も一段と肥えているはず。
運営するサイトに見合った質の高いテーマに出会うことができれば、自分が作成したコンテンツを引き立てる手助けになってくれることでしょう。
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