ユニバーサルアナリティクスの終了に伴い、もはやAMPページでのGoogleAnalytics使用は不可能と蹴りを付けたところに登場したのがGA4のAMP計測オプションです。
GA4の移行に先立って既にAMPプラグインは削除してしまい、甚だ出遅れ感は否めないものの公式の計測方法であれば非公式な手段と違って正確に計測してくれるのではという期待はあります。
完全ではなかった非公式AMP計測
Googleが2023年7月にUAによるデータ計測を停止することを知ったのは2020年頃だったかと記憶しています。
発表自体はもう少し前だったのかもしれません。
その後、古いUAから新しい技術であるGA4への切り替えを模索することになるのですが、当時Googleが推奨していたAMPページへの計測については一向に対応がされないまま時は過ぎます。
2023年7月のGA4への完全移行までに残り数ヶ月と迫った中でも、GA4は一向にAMP計測がサポートされないままで、既にAMPプラグインを採用してしまった側としては非公式な情報を頼りにAMPページのデータ取得を試みることになります。
ところが、当サイトではAMPのメリットとされるGoogleのCDNへキャッシュされたWebページの配信については解析データが全く取得できない状況でした。
このモバイル検索からの流入の大半を占めるCDNからの配信がAnalyticsで計測できないことは、多くのWebサイトで主なアクセス元になるモバイルからのデータが欠落することになります。
その後、非公式な方法ではAMP化で有利になるCDN上のWebページが計測されない原因が分かぬまま期限が迫り、結局はサイトのAMP化そのものを取りやめプラグインを削除したという経過をたどった次第です。
期限を迎えた7月にはAMP用のパラメータが付加されたURLから通常ページへのリダイレクトが順調に進みサイト内の全ページでGA4計測されているのを確認しならが安堵することになります。
ところが、しばらく月日が過ぎてからネットでAMP計測について調べてみたところ期限の数日前になって公式の計測方法が公開されていたことが判明します。
正式対応されたAMP用の計測タグ
ここでは、次の公式ページの開設に基づきPV計測についての基本設定について解説します。
AMP ページにアナリティクスを追加する|Google for Developers
GA4でAMPページの計測を実施するには次の計測タグをページ内に設置します。
<script async custom-element="amp-analytics" src="https://cdn.ampproject.org/v0/amp-analytics-0.1.js"></script>
<amp-analytics type="gtag" data-credentials="include">
<script type="application/json">
{
"vars" : {
"gtag_id":"<GA_MEASUREMENT_ID>",
"config" : {
"<GA_MEASUREMENT_ID>": { "groups": "default" }
}
}
}
</script>
</amp-analytics>
赤のマーカー部分の<GA_MEASUREMENT_ID>
(2か所)は自分のプロパティIDに書き換えます。
検証用に作成したページでは前半の2行は<head>
タグ内(閉じタグの手前)に記述。
<script async custom-element="amp-analytics" src="https://cdn.ampproject.org/v0/amp-analytics-0.1.js"></script>
<amp-analytics type="gtag" data-credentials="include">
これ以外、<script type="application/json">
以降は<body>
タグ内に記述しています。
この分けて記述する方法はUAでのアナリティクス計測でも同じように対応していました。
個別にAMPページを作成してGA4計測してみる
公式対応については今更感が否めませんが、非公式で対応できなかった原因が未だに分からず、また非公式でCDNからの配信までも正確にデータ取得できた人が居るのかもハッキリしないままではあります。
そこで、公式の手法ならAMPキャッシュされた対応ページの閲覧などユーザーの動向に関するデータが取得できるのか試してみることにしました。
ただし、このGA4を使ったAMPページの計測について調べたいがため再度AMPプラグインをインストールし有効にするのも面倒でサイトの運用にメリットを見いだせないのも事実です。
そのため、AMPの計測に関しては計測タグを付加したAMPページを個別に1ページだけ作成し公開したのが次のリンク先にあるコンテンツです。。
すっかり衰退しきってしまったAMPページをサイトに一つだけ残してみる
この方法では、1ページだけCMS(WordPressとプラグイン)を使わずAMPHTMLで書くわけですが、1ページだけ孤立したAMPページが果たしてAMP用のCDNにキャッシュされるか、一時的にキャッシュされても継続されるのか課題は残ります。
課題の解決には、1ページだけでもコンテンツとして成り立つようページを充実させるほか、サイト内のページからのリンクとサイトマップへの追加なども欠かせません。
その1ページだけ、WordPressを使わずオーソドックスなテクニックを使って書いたのが次のページです。
※リンク先は特別に作成したAMPHTMLによるページですのでデザインが当サイト内で統一されたものと異なります。
果たして計測データは得られるのかしばらく様子見です。
※検証用に作成したAMPページはアップロード後24時間以内にインデックスされAMPキャッシュからの配信でもPVが計測できたのを確認できました。
一部では10月まで動作していたUA
当初UAが使えなくなるとされていた2023年の7月ですが、7月に入った途端にすべての計測が一斉に停止されることはないだろうと見込んでいた人も少なくないと予想します。
そして、現状でも計測が出来なくなった時期はサイトごとに異なり、私が運営しているサイトもセッションやPV数の少ないサイトから順にUAでデータが取得出来なくなりました。
最も早いサイトでは7月に入って数日過ぎてから停止され、逆に長く継続してUAが使えていたのは検索流入の多いサイトで最終的に10月4日の計測を最後にデータの取得が途絶えました。
このことを考えるとAMPの停止を急ぎすぎたかのように思えなくもありませんが、当時の先行きの分からない状況ではまともな対応だったと判断します。
運営サイトでAMPを導入していた管理者の中にも、この時期を境にAMPを取りやめた方も少なくなかったことでしょう。
そして、サイトのAMP化をやめて困ったことになったという話も希であるようです。
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